平成24年2月松山高松徳島視察報告

調査報告

(1)高松市 (株)塵芥センターについて

■高松市の概要
瀬戸内海に面する港町で、かつて国鉄の宇高連絡船が就航していたこともあり、四国の玄関口として四国を統轄する国の出先機関のほとんどや、多くの全国的規模の企業の四国支社や支店、また四国電力やJR四国といった四国全域を営業区域とする公共サービス企業の本社などが置かれ、四国の政治経済における中心拠点である。現在、高松市の人口は平成の大合併などを経て42万人を擁し、さらに高松市を中心とする高松都市圏の人口においては約84万人(2005年国勢調査基準)と香川県の人口100万人の過半数に達する都市圏で四国最大の都市圏を形成している。江戸時代には譜代大名・高松藩の城下町として盛え、高松城天守がこの街の象徴であったが、明治時代に破却され、現在では2004年(平成16年)に完成した高松シンボルタワーが、それに替わる新しいランドマークとしての機能を果たしている。また香川県の人口重心は「高松市国分寺町福家」と高松市中心部からみて南西の市内にあり、県の地理的中心でもある。

■視察時の状況
①視察時間    2月8日~2月10日 午後1時30分~3時30分
②視察会場    応接室及び関連施設(大野工場「廃プラ」、塩江工場「生ごみ」)
③応対者職氏名  (株)塵芥センター 常務取締役 高岸 清司 様
(株)塵芥センター 営業部課長 溝淵 誉仁 様
④説明者職氏名  同上

■調査事項の概要 ((株)塵芥センターについて)

(株)塵芥センターは1971年に設立し資本金1,000万円、売上高14億円、従業員85名ドライバー数50名、車両台数47台を擁し、一般廃棄物、産業廃棄物の収集運搬と四国最大級の中間処理施設や最終処分場、また各種プラントなどの吸引、浚渫作業を通じて環境美化・保全に取り組んでいる。また近年では単に廃棄物を中間処理し最終処分するといったことから廃棄物を再資源化するリサイクル施設をその処理システムに組み込み、省資源や環境への負担低減を図っている。

所 見

①視察の目的
現在、どの地方自治体も一般廃棄物(可燃物)の焼却処理、再生利用に苦慮している中、野田市は新清掃工場建設候補地選定審議会で現在審議が重ねられている。先進市の焼却施設だけでなく、民間の処理施設の現状と取組みについて学び野田市の新清掃工場建設の参考にするため。

②市政との関連性(視察地選択の理由等)
先進市の可燃物焼却施設は幾度か視察してきてそれぞれが地域の特性を活かした施設
として参考になったが、民間の処理施設の取り組みを学ぶことで、地方自治体と民間 施設との違いや特長を本市においても取り入れられるか否か現地視察を行った。

③市政の課題等に対し参考になった点等
平成24年2月9日(木)午後1時30分より高松市(株)塵芥センターを視察。
応接室で常務取締役の高岸清司様と営業部課長の溝渕誉仁様より(株)塵芥センターの概要と大野工場(廃プラ)、塩江工場(生ごみ)の概要について丁寧に説明いただき、説明後、野田市側からの質問事項についても回答をいただいた。その後現地工場視察を行った。
まず、大野工場(廃プラ)では企業への単純廃棄(産廃税)などの課税が始まり、 企業が自社でリサイクル体制をつくるのは、コストや技術面で困難になっている。
そこで企業の社会負担軽減のために、産業廃棄物の収集・選別・再生処理さらには残渣の最終処分までを一貫してサポートするものである。
工場は西棟と東棟に分かれており、西棟は混合廃棄物を再生資源ごとに選別する。(プラスチック・紙・繊維・木材・ガラス・金属類など)効率よく選別する為に破砕機かけベルトコンベアーのラインに乗せ選別していく。東棟では選別された再生素材をさらに選別・加工(再生可能な紙・繊維・プラスチック・石膏ボード・発砲スチロール)と(不純物が混入し再生不可能な紙・繊維・プラスチックなどは固形燃料加工)をし、梱包・出荷している。これにより、企業が果たすべき3R(再利用・再使用・発生抑制)に貢献している。

 

 

つぎに、塩江工場(生ごみ)では平成21年春から改正施行されている食品リサイクル法により、食品メーカーをはじめ、食品関係のあらゆる企業、業種に課せられた法律で、廃棄食品の再生利用の実施率が個々に設定され廃棄総量によってはその結果の定期報告が義務づけられるなどそのハードールは決して低くなく、対策方法を求める企業が急速に多く求められていることから食品廃棄物の収集・再生肥料化・販売といわゆる「食品リサイクル」によるエコロジー循環活動を展開し通常焼却処理より大幅にCО²を削減に取り組んでいる。
実際、堆肥化にはクリーンコンポと呼ばれる発酵タンク機器(処理量18t3基)で稼働、2週間かけて堆肥化している。
今回の視察の大野工場(廃プラ)で感じたことは、現在、野田市では可燃ごみ・不燃ごみの分け方が他市に比べて細かいため、選別・再資源化が可能なのではないだろうか。また、現在審議中であるが機種の選定でストーカー式になった場合有害排気ガス抑制の為に高温で燃焼させる必要がある。他市では高温にするために重油や廃プラを混ぜるなどして苦慮していることを考えると廃棄物燃料加工化は重油等の代替えになりうるのではないだろうか。ただし、課題もある。不燃処理施設と可燃処理施設が同敷地内に有れば輸送コストが軽減できるが、無いためコストがかかることは否めない。またそれに携わる設備投資や人件費が従来と比較してどうなのかという問題もある。
つぎに塩江工場(生ごみ)については食品廃棄物を堆肥化しているが、注目する点は家庭の生ごみではなく、食品関連企業の加工前の廃棄物であることである。つまり、味付け前の生ごみである点である。家庭の生ごみや加工品には塩分が多く含まれているため、肥料には適さないとのことであった。実際、加工前の廃棄物でも微量ながら塩分は入っているようである。なぜなら生ごみを発酵・乾燥させるために乾燥めんや鶏糞をタンク内の3分の1混入させるためである。乾燥めんを入れるところはうどんの街、香川県ならではと感じた。確かに食品リサイクルの生ごみ処理は行政の一般廃棄物処理コストを軽減しているかもしれないが、野田市が企業に生ごみの選別を強要できないであろうし、現実的なのは地道に各家庭にコンポスト普及に努めることが最良策なのかもしれないと感じた。野田市は選定枝の堆肥化により可燃ごみの焼却量を他市に比べ大幅に削減している。生ごみを肥料化できれば、他市に類を見ない取り組みとして全国に発信できるが現実はそう簡単なことではないこと実感させられた。しかし現在、新清掃工場建設は審議中である野田市民そして学識経験者さらには市議会議員が議論をかさねている最中である各委員の知恵を結集してこの野田市に最も適した新清掃工場が建設されることを期待したいと思う。